大丸山公園 和臣と朱里のクリスマスデート、心を通い合わせた地。 そして、朝焼けのラストシーン。 この映画の、聖地中の聖地。 |
「ええっ、すっごーい! 近所にこんな所があったんだ。」 和臣に導かれて、朱里が初めて上がった「高台」の夜景。 うまく撮れなかったので少し画像を補正しましたが、なかなか… 本当は、もっともっと きらきらしています。 特にランドマークとして「『あれ』が見える」ということはないものの、 静かな、広々とした眺望が楽しめます。 原作に描かれた「高台」から見えるのは果てしなく広がる平野だったようですが、 ここからは神戸市街の向こうに大阪湾、和歌山方面が望めます。 |
朱里が足を滑らせたあたり。ベンチの前の、柵のこちら側です。 ランニングを終えた和臣が到着して、眼下の市街を眺めたのも、 エピローグで四人がずらりと揃ったのも、この公園の、このあたりでした。 柵があるとはいえ、自由に出入りすることができます。 画面奥に見えている白いフェンスの向こうは、神戸市立丸山中学校のプールです。 |
ランニングに励む和臣が駆け上ってきた坂道を、ここに比定しました。 |
「チキンうっま!でもやっぱりさっむ!」 「最初はグー! じゃんけん……」 寒いけれどあたたかい、寂しいけれど華やかで、暗くたって 晴れがましい、 二人きりのクリスマスパーティー。 ケーキやチキンを並べたその「会場」に、 大きなパーゴラの下の、このベンチを比定しました。 映画でも、この柱を盾にして追いかけあった「鬼ごっこ」、 思い切りはしゃぎ回る二人のスローモーションが、 とても綺麗でした。 |
「山本さん、けっこう素早い。」 「乾くん、手加減しなさすぎ!」 きらめく夜景の中での鬼ごっこに息を切らせた二人が、 もたれこんだベンチ。を、これに比定しました。 |
「通訳になりたぁい。」 |
余計な自我も、気後れも、安易なあきらめも克服し得た和臣と朱里が 夜通し語り合って、心を通わせて。 やがて訪れた黎明のころ。 由奈が、その後から理央が、この階段を駆け上がってきました。 和臣に導かれた朱里が初めてここへ来た時の、あの階段です。 映画の中では、この階段の下は苔谷公園の横の道に通じていました。 |
いよいよ、ラストシーン。 「朱里ちゃん!」「由奈… 由奈、大好き!」 「俺の彼女なんですけど。」「私の親友なんですけど。」 「山本さんは、こっち!」 それぞれに思い、思われ、ふり、ふられて、 それぞれに目覚め、成長した四人が この柵を背にして眺めていた、清々しい朝焼けの神戸。 |
主題歌「115万キロのフィルム」が聞こえてきたころの場面、 公園の入口に、たまたま居合わせて見上げた誰か、いや、ここはぜひとも、当筆者の視線を想定。 画面左から、和臣、朱里、由奈、理央、四人の姿は、 どれほど眩しい姿だったことでしょうか。 |
映画の中には出てきませんが、 あの「クリスマスパーティーのベンチ」の前から見下ろした、春の眺望です。 時期さえ合えば、都賀川公園や新生田川(布引橋)にも劣らず観桜が楽しめます。 和臣のランニングも、春にはこの花吹雪を浴びながらの爽快なものだったことでしょう。 |
神戸市長田区大丸町二丁目。 |
(令和2年8月19日、9月7日、10月12、19、20日、令和4年4月6日撮影) |