睡蓮の池のほとり

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風様に対し当管理者の新型コロナウイルス感染症罹患についてのご報告
 備蓄に関しては、拙宅では原則としてライフライン(電気、水道、ガス)途絶を前提に考えていましたが、今回はそのあたりは全く憂いのない状態でしたし、被災による備蓄品の滅失(焼けてしまったとか流されてしまったとか)もなく、冷凍冷蔵の食材は普段通り使えますし、調理もできれば洗い物もできる、また洗濯も物干しもできるし風呂やトイレも平常通り、単に「閉じこもり」だと思えばかえって「楽」な面も出てきます。それに近所の薬剤師さんから予め「お宅のみなさんなら おそらくどなたも重症化の心配はない、発症しても熱を下げることに注力せよ、熱が下がればすぐ治るはず」とアドバイスされていましたから、心理的にも落ち着いていました。
 しかし10日間となるとやはり、心細くはなりますな。お米が底をつく、副食物がない、などということはありませんでしたが、地震や台風を想定した備蓄は完全孤立状態での持久期間を概ね3日程度と考えていますから、献立には少々制約が出てきます。それに、本当に発熱している間は普段食べているものも喉を通らなくなりますから、「あるもので凌ぐ」というのも難しいかもしれません。
 別居している高齢の母を世話に行く必要(これについては、予めこういう場合について話し合っていた妹が対応してくれました)や、知らずに訪ねてくる人への応対などはそう突然すっぱりと途絶はできませんでした。
 勤務については「嫌でも休め」ということになりましたが、斯様な時局ですから皆お互いということで理解してくれますし、電話やメールなどは支障なく通じるのですから、日程の繰り合わせ等には別に困りませんでした。
 拙宅内でも、愚息の発症段階では、家内は日中は大抵台所や居間に、当管理者は大抵屋外(拙宅向かいの空地で土いじりなり弁当なり)で、各自の距離を保つことはできました。門先に訪ねてくる人があっても、見かけた当管理者が声を掛ける間合いは10メートル位ありますから心配もありませんでした。…それでも、既に「濃厚接触」してしまっていたのですからしっかり発症しましたが。
 それに、今回は「憂慮しただけ」で済みましたが、この自宅療養中に他の疾病、例えば当管理者なら持病の腎臓結石が暴れだしたり、家内の「パニック症候群」の発作が出たりとなると、常にも増して困難だったでしょう。

 医療機関については、いろいろ不備もありましょうが、もう「こなれている」という感じです。愚息が早退してきて、ネットや電話で診療してくれる医院を探し出したのも、結局は神戸市灘区、長田区の拙宅からだいたい10キロほど先の医院でしたが、長田区だけでも内科と名のつく町医者は50軒や60軒あろう所、これは偶々変な時刻だったからということでしょう。行ったら行ったで駐車場を指定されて乗ったまま待っていると検査キットを用意した看護師さんが来られて説明のあと早速検査、陽性が出た後は今度は薬剤師さんが来て説明とアドバイスがありました。このあたりまでもう、流れが出来上がっている様子でした。とは申せ、当のお医者さんや看護師さん、本来ならこういう場へ引っ張り出されるお立場ではないはずの薬剤師さんらには、実に大変な日々をお続けなのでしょうな。

 愚息のこういう受診も、「先に症状が出たから」ということです。まだ症状が出ていない場合に心配なら、そのへんの薬局ででも無料検査は受けられますし(春、職場でクラスターが出た時は当管理者も利用しました。陰性でしたが。)、愚息が陽性、発症というので「濃厚接触者」となると、神戸市保健所の「リモート検査」がありました(現在は保健所による濃厚接触者への検査は停止、重症化リスクの高い高齢・障害施設での積極的検査に重点化しています)。

 それで、せっかく(?)ですので、拙宅が経験したこのリモート検査とリモート診察について以下にご報告を申し上げます。
 
  身内が発症した旨を専用サイトから神戸市保健所へ届け出ると、速達郵便でこういうキットが送られてきました。この時局、郵便局内にも罹患者が続出しているというのに大忙しですな。
 
 
  説明書に従って自分で検査します。
 
 
  やってみると、案の定 陽性でした。
 
 
  この写真は、保健所へインターネットを通して提出するために撮影した写真のうち一枚を少々加工したものです。
 
 
   すると早速、以下(回答画面のスクリーンショット)のようなネットを通じた「問診」がありました。
 
 
 
  こういうやり取りの末、今度は保健所の医師から電話がかかってきて、リモート診察がありました。とはいっても電話があったのは自宅療養期間が果てようとする直前でした。まあ、対応に急を要する罹患者が山ほどおられましょうし、それでなくとも罹患した本人が全く大したことはない、と申告しているのですから、後回しにしていただいても一向にかまわないのですが。

 今回は、愚息も家内も当管理者も大したことにならないままに済んだのは全く有難いことでした。

 こういう流れも、市内の罹患者状況に応じて次々と改訂されていて、現在はどうなっているのか当管理者は知りません。 現在のことは、神戸市の「療養者フォローアップガイド」というページがご参考になるかと存じます。
 以上、「井の中の蛙」の当管理者の申し上げること、神戸市の話ばかりでは風様のご参考になどなりますまいが一通りご報告を申し上げます。また、治ったとは言ってももう一度感染しない保証などどこにもないのですから、精々注意を怠らぬよう心がけております。風様には人一倍の防疫意識をお持ちのことと存じ上げますが、何卒引き続き御自愛の程お祈り申し上げます。
                                                  令和4年11月 



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